2008.06.12 (Thu)
『グラスホッパー』
![]() | グラスホッパー (角川文庫 い 59-1) (2007/06) 伊坂 幸太郎 商品詳細を見る |
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。
一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに―「鈴木」「鯨」「蝉」三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。
主人公は「鈴木」のはずなんだけど「鯨」「蝉」という二人の人物が絡んできて
3つの短編集を同時に読んでいるような不思議な気分に。
「蝉」なんかはかなり陽気な性格で、殺し屋だと思えない。
が、読んでいくとやはり非情な殺し屋だというシーンが登場する。
都会で暮らす人間はバッタの「群集相」に似ている。
密集して暮らしすぎて、生き抜くために慌ただしくなり、凶暴になる。
それなら人を減らせばいい、、そうやって人を自殺させる鯨。
ものすごく純粋なようで、何か間違っている、、
喉に刺さった魚の骨がささって取れない、そんな気分です。
「不安になったり、怒ったりするのは動物的だけど」と言った亡き妻の声が甦る。
「原因を追究したり、打開策を見つけようとしたり、くよくよ思い悩んだりするのは、
絶対、人間特有のものだと思うのよ」
そうかもね、、と思った一文でした。
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